ギシリ。
スプリングが軋む音と共に体がベットに深く沈む。
「・・・なにをやっている」
「起きてたのか」
クスクス笑いながら男が覆いかぶさってくる。
この数日間、眠り続けていたのだ。
さすがに今夜はなかなか寝付けず、ようやくウトウトとしてきたところだった。
些細な音ではあるがドアが開いたりパサリと布が擦れて落ちる音かしたりすれば、嫌でも目が覚める。
「ドアはロックされてただろう?」
「俺はお前さんの主治医だぜ?いざというときのためにも暗証番号は知ってるのさ」
いつの間に剥ぎ取られたのか掛け布はベットの下に滑り落とされている。
ぴったりと重なる男の体は、堅くって重い。
顔を真上から覗き込まれ視界が銀で覆われる。
見えるのは碧眼のよく知る男の顔だけ。
そのたったひとつの目は見覚えのある情欲の色に染まっていた。
「昼間の続きをしようぜ」
甘く囁いて顔が降りてくる。
キスされる、と思ってつい目を閉じてしまったBJだったが予想に反して唇は首筋に落ちた。
「っ!」
レロリと舐められ、吸い付かれた。
強く吸いあげながらも、隙間から出された舌先が肌をチロチロと舐めてくる。
「よ、せっ」
押し返そうとするが、圧し掛かられている状況ではそれも無理だった。
首筋を這いながら唇が鎖骨におりてくる。
そこでようやくBJはパジャマの前が乱され肌蹴させられていることに気がついた。
「キ、キリコッ」
「なんだ?」
ようやく顔をあげたキリコが腰を揺すり、BJの太腿に自分の股間を擦り付けた。
「!!!」
BJの顔が真っ赤に染まる。
既にキリコの性器は堅く勃起していたのだ。
「お前、なんでっ」
性的行為なんかなにもやってないも同然なのに臨戦状態のキリコに驚く。
そんなBJを観察しつつ、キリコは体をずらし股間をピタリと重ねた。
まだしんなりとしたBJの性器を反り返った性器が布ごしに押し付けられてくる。
キリコはBJの頤を掴むと、今度こそ唇に口付けした。
角度を変えながら何度か触れ合わせたあと、唇の形を確かめるように舌で唇を舐める。
上唇を噛み、下唇を噛み、焦らすように表面だけに愛撫を与えていると焦れたようにBJの唇から舌が差し出された。
くすぐったさに唇を舐めようと、キリコの舌を排除しようとしてのことだったのかもしれないが、それをキリコが許すはずはなく。
現れた舌を甘噛みしてから舌を絡めた。
「んっ」
途端に洩れた鼻にかかったような吐息。
キリコは追い上げるように小刻みに腰を揺らし、己自身でBJの性器を刺激した。
どんどん擡げてくる反応にキリコは目を細める。
目の前のBJは口をあけ舌を差し出し、キリコに縋りついている。
たまらず、パジャマの中に手を突っ込み尖りだした乳首を摘みあげると組み敷いた体がビクンと跳ね、再び抵抗を始めた。
だがその抵抗をものともせず、キリコは愛撫をとめ軽く体を起こすとBJのパジャマを剥ぎ取った。
「キリ・・コッ、まて」
「待てるか」
ボタンをはずすのも面倒で、Tシャツのように脱がそうとグイッと上着を引き上げる。
頭を抜けた服がそのまま腕に絡まったままだったが、それはそのままにして今度は下着ごとスボンを引き下ろした。
途端に現れた性器は刺激に反応しはじめていて、既に半勃ちになっている。
「お前さんだって、もうこんなになってるじゃないか」
指先で先端を弾くと、BJの性器はギュンと力をつけ一回り大きくなった。
自分自身の反応にBJは顔を益々真っ赤にした。
「なんだ、お前さんも乗り気じゃないか」
「う、うるさいっ」
体を捩るが、腕は絡まったパジャマのせいで自由が効かず、足はガッシリとキリコに掴まれてやはり動かない。
「なあ、ブラック・ジャック」
「・・・なんだ」
「すぐにでも挿れたいんだが」
言われた内容に一瞬ポカンとしたBJだが、すぐに「ふざけるな」と言って逃げるように体を捩った。
ぐいーーと強い力で両足が押し上げられる。
腰が浮き上がり、股間と尻がキリコの目の前に捧げられる。
半勃の性器がBJ自身の目の前にぶらさった。
自分の欲望を見せ付けられた羞恥と、体勢の苦しさで顔を歪める。
後門をヌルリと舌で舐められたBJが短い悲鳴をあげた。
もっと声が聞きたくて強弱をつけて舐め回すが、BJは手に絡まるパジャマを噛んで声を殺してきた。
「声出せよ」
愛撫をとめて声をねだる。
「だ、出せるか。隣の部屋には・・・白拍子がいるんだぞ」
「ちゃんと防音されてるさ、気にするな。聞かせろ」
拘束しているパジャマを掴んでひっぱると当然BJの手は彼の口元を離れ、腹の辺りまで引き下げられた。
「や、やめろっ」
「これのどこがやめて欲しいって思ってる男の体だ」
BJの手をとって、彼自身の性器を握らせる。
「キ、キリコッ」
抗議するような口調と声色。
だがキリコは体制を元に戻し、再びBJの後門に舌を這わした。
「あっ」
襞を数えるように舌先でチリチリと小さな穴を刺激する。
唾液で潤わせながら、万遍なく堅く蕾んだ穴を柔らかく解していく。
尖らせた先端で内部を舐めると、BJが泣き声のような声をあげた。
後門を舐められて愛撫され、BJの体に快感が湧きあがり全身を満たしていく。
すっかりと勃起した性器からはトロトロと先走りが流れだし、滴った液はBJ自身の顔を濡らしていた。
「いやらしいぜ。すごく興奮する」
舌が離れ、代わりに節くれだった太い男の指が差し入れられた。
「ひっ!」
すっかりと解された後門はなんなくそれを受け入れる。
熱く潤んだ肉壁を指先でグルリとかき回すと、BJの体が跳ねた。
すっと抜き出し、すぐに2本の指を根元まで突きこむ。
「あぁっ、はっ」
セックスのように出し入れすると、BJの尻が無意識に揺れはじめる。
グチュグチュという嫌らしい水音が部屋に響き渡る。
潤した唾液が乾き、滑りが悪くなるまで指を増やしながらキリコは後門を犯した。
「そろそろいいか」
その言葉のあと、持ち上げていた足を下ろされBJはぐったりと体をベットに沈めた。
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