後門から直腸にかけて、ジンジンとした快楽が疼いている。
ふ、とキリコをみると、腹にまで反り返った自らの性器にローションを垂らしているところだった。
流れ落ちるローションを掌で塗布していく。
テカテカと光る太く大きな凶器をみて、BJの喉がゴクリと鳴った。
「どうだ?欲しいか?」
BJの視線に気がついたキリコがニヤリといやらしく笑う。
見透かされて慌てたBJは何か言い返そうとしてキリコをみつめ、あることに気がついた。
「・・・おい、ゴムは?」
いつもならコンドームを着用している大きな性器は、今日はなににも覆われていない。
「お前さ・・・」
自慰するような動きでローションを塗りつけながらキリコがBJの目をみつめた。
いやらしい動きに興奮を覚え、一瞬問いかけの内容を忘れそうになる。
「ホントに生きてんの?」
「は?」
キリコは性器から手を離し、BJの上に覆いかぶさってきた。
「フェニックス病で・・・本当は死んだんじゃないの?お前、本当に此処にいるのか?」
「キリコ?」
「なあ、これはお前さんか俺の夢じゃないのか?俺とお前、同じところにいる?」
キリコの手が確かめるようにBJの体をなぞる。
とっくに絡み付いていたパジャマを取り払われ自由を取り戻していた腕にも触れてくる。
「俺を抱きしめてくんない?」
そういえば。
今までの行為はキリコからの一方的なもので、自分はキリコにほとんど触れていなかったことをBJは思い出した。
そっとキリコの肩に触れる。
堅い男の肩は汗ばんで少し熱い。
「心配かけた・・・だが俺はいま此処にいる」
キリコの様子にBJは彼が本当に自分を心配していたことを自覚した。
治療法のみつからない状況で感染し、時間制限まであった。
死の確率が高かったあのとき、きっと自分よりもキリコの方が焦燥感に駆られていたのだろう。
「それを証明してくれ。俺もお前に証明してやる」
両足を抱えられた、と思った瞬間。
最奥まで一気に貫かれた。
「あっああーーーーー!!」
ズンと脳天まで揺さぶる衝撃だった。
いくら解されていても指とキリコの性器では大きさが異なる。
いきなり大きく広げられて鋭い痛みがBJの体を貫いた。
「たっぷり注いでやる。中でしっかりと俺を感じろ」
落ち着く暇も与えずキリコは激しく腰をスイングさせる。
あまりの激しさにBJは体を仰け反らせて悲鳴をあげた。
大きく太い灼熱の棒が捻りこまれる感覚。
内壁を擦りあげられ奥の奥まで貫かれる。
「大丈夫だ、すぐ楽になる・・・力を抜け」
そういわれても、キリコの動きについていけない、無意識に体に力が篭りキリコを締め付けてしまう。
力を抜いけば楽になることはわかっているが、どうしてもできない。
「キッ、キリコッ」
揺さぶられながら叫ぶように名前を呼ぶと、ようやくキリコの動きが緩慢になった。
「すまん、これならどうだ?」
前後運動でなく、円を描くように内部をかき回される。
痛みが深い快楽にかわっていく。
自然に体の力は抜けていき、BJの体はキリコをすっかりと受け入れた。
両手を伸ばしキリコを引き寄せ抱きしめると、キリコの体がビクリと震えた。
「ああ、キリコ・・・気持ちいい」
「俺はこれじゃ足りないんだ・・・ブラック・ジャック」
流れる銀色の髪を撫でてやる。
いつも斜に構えた男が、切羽詰った様子でBJの存在を確認したがっている姿は新鮮で可愛い。
こんな男に対してこんな感情を湧かせる自分も末期だと思いながら、BJはキリコの耳元に唇を寄せた。
「いいぜ・・・お前さんを俺にいっぱい注いでくれ」
言った途端、奥に注がれる幻触を感じてBJはブルリと体を振るわせた。
後門が締まり、咥え込んだ肉棒の形を内部でしっかりと感じる。
「・・・煽るな。歯止めが効かなくなる」
「お前が可愛いことをいうからさ」
「俺が・・・可愛いって?」
「自覚ないのかい、お前さん」
クスクスと笑うとその振動が結合部分に響いた。
キリコが顔をあげてニヤリと笑ってBJを見下ろした。
「じゃ、遠慮なくいくぜ?しっかりと受け止めて、たっぷり飲んでくれ」
かき混ぜていた腰の動きをピタリととめ、BJの唇にキリコは唇を重ねた。
貪るようなキスをしながら、キリコの腰が再び前後に動きだす。
ゆっくりと引き抜き、ゆっくりと差し込む。
存在を強調するようなじっくりとした動き。
腰を回し捻りこむように全面を摩擦しては、カリで途中をひっかけてかき回す。
複雑な動きにBJの唇から喘ぎが洩れるが、それはキリコの口内に吸い込まれた。
そのうちゆっくりとBJの腰がキリコの合わせて動きだした。
ねだるようなその動きはもっと深い快楽を求めている。
それに気がついたキリコは唇を離して両足を抱え直し、爆発的な勢いで前後に腰を振り始めた。
「ひっ、あっ、あぁ!!」
ガンガンと突き上げられてBJの口から悲鳴が発せられた。
今度は痛みによるものでなく、悦びに満ちたものだった。
「さあ、覚悟しろよ、ブラック・ジャックッ」
荒い息に塗れたキリコの声も快楽に染まっている。
枷がはずれたキリコの動きは容赦がない。
仰け反るBJの体を抑えつけ、その体を裂き貫き、情欲のままに注ぎ続けた。
全身を持って確認したBJの存在にキリコは心の安定を取り戻した。
しかし、部屋の防音が完璧ではなく隣の部屋に声が洩れていたことを知ったBJに
それ以降セックスを拒否されて、体の安定は取り戻せなかったとか。
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