■コラボ小説(其ノ八)■


今回の主役は【ルパン】と【ブラック・ジャック】です。
あとはルパンファミリー少々。
CP要素はまったくありません。

コラボはちょっと・・・
という方は引き返してくださいませ。


『大丈夫、どんと来い!!』
という方のみ
レッツ★スクロール!!


苦情は受付ませんので自己責任でお願い致します。


話は続いているので前を読まないと
わからない所もあるかもしれませんが、
その点はご了承ください。





























 

 
そして、エピローグ(後編)*
 


「先生、アンタ、どういうつもりだ!!!」
真夜中のアジトでルパンの怒声が響く。
相手はもちろん、ルパンにあらぬ疑惑をかける原因となった天才外科である。
時差とか都合とか考えず、仲間から話を聞き出したルパンは速攻でBJに電話をかけたのだ。
『はい、ブラッ・・・』と男の声が最後まで言い終わるのもまたずに名前も名乗らずいきなり怒鳴りつけた。
『・・・・なんだね?』
少しの沈黙のあと冷静な声が答えた。
「なんだね、じゃねぇ!いったい不二子になにを吹き込んでくれたんだ!」
カッカと頭に血が昇ったルパンは受話器に噛み付きそうな勢いだ。
自分にかけられたホモ疑惑。
そのすべての発端はBJだという。
不二子の冷たい態度、次元たちの様子がおかしかったこと。
すべての謎が解けたのはいいが、よりによって『男に走った』と信じられていたとはとんでもないことである。
『私は嘘はひとことも言ってないぜ?』
微かに笑いを含んだ声。
こうなることすべてお見通しで不二子にリークしたことが伝わってくる。
「嘘、嘘じゃない、の問題じゃねー!」
『なぜだね?自分の起こした行動だろう?」
「だからってなんでそれをリークする必要があるんだ!?俺が仲間にどう思われたかっ」
『・・・それをあんたが言うのか?』
笑いが払拭された、低い怒りに満ちた声に、ルパンの勢いがとまる。
『私があの後、どんな目にあったと思う?完全な被害者なのにかなり酷い目にあったのだが?』
「ちゃ、ちゃんとフォローしたろう!?」
『フォロー?あれをフォローというのか?』
電話越しでもBJの怒りがヒシヒシと伝わってくる。
にっこり笑いながら目は笑っていない。
そんな顔すら見えてきそうである。
だが、ここで負けてはいられない、とルパンはグッと下半身に力を入れて踏ん張る。
確かによからぬ衝動に負けそうになって、よからぬ行動を起こしたのは自分自身である。
でも彼の反応をみてちゃんと思いとどまったではないか。
それなのに、それを不二子に話してしまうとは。
あの冷たい不二子の態度。
それはいつものことだろう、と相棒たちは言うかもしれないが今回はそうは言い切れない。
ヘタすれば絶縁されかねない様子だったのだから。
「そ、そりゃ、少しは俺が悪かったかもしれねぇけど!!」
『・・・少し?』
「だからといって不二子ちゃんにリークすることないだろ!?嫌われちゃったらどうしてくれる!?」
『はっはっはっはっはっ!!』
突然響いた笑い声にルパンは気をそがれて一瞬押し黙った。
そこに追い討ちをかけるように。
『いい気味だな』
今までの怒りが嘘のような、心底愉快そうなBJの言葉。
ウッキーーー!!
と一気に頭に血が昇ったルパンは、逆ギレ気味に受話器の向こうの男を怒鳴りつけた。

「覚えてろよ、先生!!!次はマジで犯してやる!!!今度は泣いて謝っても絶対許してやらねぇからな!!!」

『・・・本気で言ってるのか?』
「本気、本気、マジ本気!!俺の高度テクでガンガン掘りまくってやる!!」
『だそうですよ』
他の誰かに話しかける口調に、「なんだ?」と疑問を持つ前に受話器から聞き覚えがある声が流れてきた。
『ルパン、あなたやっぱり・・・』
か細く震えてはいるが聞き間違えようのない、自分の運命の女だと信じてやまない峰不二子の声だった。
「え?不二子ちゃん?!」
『どうしても信じられなくって・・・きちんと確認しようと思ってここに来たのよ・・・ああ、ルパン』
ざあっと血が引く音が聞こえたような気が、ルパンはした。
なんでこのタイミングで不二子がBJの所にいるのか、神を呪いながらもあたふたと言い訳しようとする。
「誤解だ、誤解だ、大誤解だよ、不二子ちゃん!!!」
『なにが誤解よ!!!ちゃんとこの耳であなたたちの会話を聞いてたのよ、わたしは!』
「でも、それは、だから、あのね」
『もう金輪際、私に近寄らないでちょうだい!!あなたとのお付き合いもここまでよ!!!』
ガッシャン!!!
耳が痛くなるほどの勢いで電話が切られた。
パニック状態に陥りそうになりながら「ちょっとまって、不二子ちゃん!!」と叫びつつ、電話をかけなおそうとしたルパンの後ろで。
キィィ。
とドアの軋む音が響いた。
ルパンの背筋に汗が流れ落ちる。
受話器を握りしめながらもゴクリと唾液を飲み込み、ゆっくりとゆっくりと振り向くと。
開いたドアの向こうに、並んで呆然と佇む相棒ふたり。
「ルパン、おまえ・・・」
「おぬし、やはり」
シーンと静まり返ったアジトで男三人が見詰め合う。
三人が三人とも、冷汗だらだらかいている姿は傍目からみれば滑稽かもしれないが、本人たちは真剣である。
ここで『ルパンホモ疑惑』から『疑惑』の文字がはずれたのだ。
今にして思えば、まさかまさかといいつつ心の奥では信じていなかったのだと次元と五右エ門は気がついた。
だが、いま全ての会話を聞いてしまった。
『疑惑』は『真実』に変わった。
自分たちのことを棚にあげたくはないが、とにかくふたりにはショックが大きかった。
「すまねぇ・・・少し心の整理をさせてくれ」
「拙者も修行が足りないようだ・・・」
ふたりがドアの向こうに消え、そのトアが閉まる音でようやく我に返ったルパンは慌てて追いかけようとした。
「ちょ、待て、おまえら!!誤解だ!!」
が、握っている受話器の存在を思い出す。
そこでルパンは迷った。追いかけようとする足が止まる。
電話をかけなおして不二子の誤解をとくのが先か。相棒ふたりの誤解を解くのが先か。

二兎を追うもの一兎も得ず。

気がつけば窓の外からエンジン音。
飛びつくように窓をあけると、ふたりが車で去っていく後姿がみえる。
チッと舌打ちしつつ、じゃあとりあえず不二子が先だと、BJ宅に電話をかけたが誰もでない。

「あーーーーーもーーーーーーーーーーーー、なんでこうなるんだーーーーーーーー!!!!」

誰一人の誤解も解けず、挙句にその三人がどこに行ったのかも知れず。
自業自得とはいえ。
アジトに、ひとり残されたルパンの嘆きの叫びが響き渡ったのであった。



それから暫くの間。
ルパンファミリーの名は世間を騒がせることがなく、銭形は首を傾げたのだった。
 
 
 
 

おまけ
 
 

【8】 

 

■あとがき■

BJは根深く怒っていたようです。
きっとキリコに相当、攻め勃てられたんでしょうネ♪

まんまと仕返しを成功させたBJは大満足でしょうが
ルパンは散々な感じになってしまいました(笑)

ホントはこれにて終了だったのですが
「あ、そういえば、あの人のその後を書いてないなぁ」
ということに気がついたので
この話のそのまたその後、ということでおまけに続きます。

今日・明日中にはUPする予定です。
あと、ちっとだけお付き合いください(ヘコ)




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