■除夜の鐘■
 
 
 

 
「どうした・・・のだ?」
不思議そうに問う五右エ門に軽く口付けながら、枕元に隠していた物を取り出した。
そして、次元は自分の指にたっぷりとローションを垂らす。
唇を放し体を起こし、次元は五右エ門の膝に手を置き、ぐいっと大きく開かせた。
「なっ」
いきなり下肢を晒させられて、あがった驚きの声はすぐに引き攣った叫びに変わった。
「ひっ、やめっ!」
今日はまだ指一本触れられていない、堅く蕾んだ後門に濡れた指がいきなり差し込まれたのだ。
快感でなく痛みが五右エ門の体を貫く。
もがくが指は抜かれない。1本根元まで刺さったまま。
次元は少し萎えた性器を口に含み、残りの手を伸ばして乳首を摘んだ。
「あっ」
巧みなフェラチオと乳首への愛撫。
二点から湧き上がる快楽はすぐに、次元の指の感覚さえ快楽に摩り替えていく。
入り口が緩んで内部が蠕動してきたのを感じて、次元はゆっくりと指の抽送をはじめた。
引き抜いては根元まで埋め込む。
たまに動きをとめ、ぐるぐると掻き混ぜる。
痛みは完全に消えそこで感じるのは快感だけになる。
荒い息と甘い喘ぎ。
五右エ門の快感の高まりに合わせて指の動きは強く早くなっていく。
五右エ門が完全に後門で快楽を得られるようになると、性器と乳首への愛撫が止まり、後門への愛撫だけになった。
くちゅくちゅをかきまぜていたかと思うと、いきなり引き抜き一気に突く込む。
だが、その動きは一回だけ。あとは内部を掻き混ぜてる。
突き上げては、掻き混ぜる。
一定のリズムに乗って次元の指は動き続ける。
次第に指の数も増やされて、最後には3本咥え込んでいた。
執拗に繰り返される動きに五右エ門は身悶える。
その部分がほれぼったくなっているのがわかる。
だがどうしても、指だけじゃイくことはできないのだ。
刺激がいまいち弱い。
強烈な刺激を与えてくるのは次元の反り返った大きく堅い性器。
それでないと慣らされた五右エ門の体は満足感は得られない。
何分も指で嬲られてるが一度もイケていない。
焦らされすぎてた体は次元が欲しくてたまらなくなる。
「次元、もうっ」
腰を揺らめかし、五右エ門ははしたなくも挿入をねだった。
次元はそんな淫らな様子を目を細めてみつめ、ニヤリと笑ったあと指を引き抜いた。
「はぁ」
大きく息をする五右エ門の腕を引くと、弛緩した体をうつ伏せにさせた。
「膝たてろよ」
要求通りに腰をあげ四つんばいになった五右エ門の浴衣の裾をあげ、白い尻を丸出しにした。
その布がすれる感覚に五右エ門は自分が着衣のままだったことを思い出した。
着崩れた浴衣が体に纏わりついたままというのは全裸よりも恥ずかしい。
衣服を着たまま、尻を差し出し挿入を待つ状況。
性器は先走りを滴らせながら浴衣の前を濡らし、晒された後門はヒクヒクと挿入の期待に蠢いている。
自分がひどく淫らに感じて、羞恥がカッと全身を焼く。
だが、その羞恥も次の瞬間に霧散した。
一気に次元の性器が根元まで埋め込まれた。
脳天まで貫く衝撃に、一瞬頭の中が真っ白になる。
そんな五右エ門の思考と体が落ち着くのを待たず、次元は腰を動かしだした。
それは、さっきまでの指の動きに似たものだった。
根元までずっくりと挿入して掻き回しては、先端まで抜いてすぐに思いっきり突き上げる。
掻き回す。
突く。
掻き回す。
突く。
掻き回す。
突く。
掻き回す。
突く。
掻き回す。
突く。
その動きが繰り返される。
緩やかで緩慢な動きがじれったい。
一度ではなく、続けて何度も激しく、体がずりあがるほど突き上げて欲しい。
発火しそうなほど肉壁を性器で擦って欲しいのに、次元の動きは一定で激しさはほとんどない。
物足りなくって振られる尻をみて、次元はクスリと聞こえるように笑った。
「今日は淫乱だな」
その言葉から湧く羞恥心は小さい。
なんと言われても、今はただ体に堪った熱を吐き出したい。
「焦らす・・・なっ」
抗議するようにギュッと後門が引き絞られる。
「うっ」
締め付けの強さにさすがの次元も呻き声をあげた。
動きを一旦とめ大きく息を吐き出して、次元は腰の動きを変化させた。
掻き混ぜるのではなく、小刻みに突く。
だが、突然突き上げる動きはそのままだ。
小刻みに突いては、激しく突き上げる。
その動きをさっきまでと同じく繰り返す。
一定のリズムで突き上げられ、たまに思い出したように掻き混ぜられる。
腰を固定され細かい突きが体内に確実に吸収される。
じわじわと堪った快感が大きな快感に転化する。
「はっぁ」
堪らないといった仕草で五右エ門が喘ぎ、白い体が仰け反ったのを次元は見逃さなかった。
抜け落ちそうになるまで性器を抜き、そして激しく一気に最奥まで貫いた。
「あ、あぁぁっ!!」
五右エ門の性器が弾ける。
先端から吐き出された精液が浴衣と布団に飛び散った。
五右エ門の体が脱力し、その上半身が布団に沈む。
だが、次元を受け入れた下肢は高く掲げられたまま。
「後ろだけでイクなんていやらしいなぁ」
後ろから覆いかぶさってくる次元の囁きに、快感に捕らわれていた五右エ門は正気に戻った。
羞恥がその身を焼く。
と同時に体内にある次元の性器がまだ堅いことに気がついた。
次元はまだ達していないのだ。五右エ門が絶頂を迎えただけ。
その体がまだ落ち着きを取り戻していないのに次元は再び動きだした。

緩慢ではあるが、突然突き上げてくる動きは同じ。ある一定の間隔でその突き上げは行われている。
体内を擦られ続け、また体の熱があがってくる。
だが射精したことで少し冷静になった頭は、あることに気がついた。
まさかと思いながら、次元の動きを身に受けつつ耳を澄ませる。
そしてそれが間違いないことを五右エ門は確信した。
「・・・おぬし」
首を捩り後ろの男をみると、視線が合った。
「ようやく気がついたか」
ニヤリと笑ったあと腰を引き次元は性器を抜き取った。
下肢を布団に横倒しにされ、五右エ門の体は横向きになる。
その右足をぐいと持ち上げて肩にかけたかと思うと布団に残った左足に跨り、大きく広げられた股間に腰を摺り寄せ、次元は再びその体を貫いた。
ズンとした挿入の強い衝撃に五右エ門は一瞬目を瞑る。
その耳にある音が届く。
ふう、と息を吐き目をあけた五右エ門だったが、すぐに自分達の今の体位を自覚して赤面した。
クロスするような横から挿入は、いつもの前からとか後ろからとかの挿入と異なり、次元の性器当たる場所や強く擦られる場所が違う。
足を大きく広がされた状態、顔も体も性器も後門も、すべて次元の目に晒される。
目でも楽しみながら次元は腰を使いだした。
掻き混ぜたり、軽く突いたり、小刻みに抽挿したり。
そして、いきなり激しい突きがくる。
「なにを・・・考えているのだ・・・っ」
次元が完全にそれに合わせて突き上げてくることを知って喘ぎながらも五右エ門は呆れたように言った。
「これがしたくて・・・拙者をここに誘った・・・のか」
笑いを浮かべ見下ろす次元の顔には汗が滴っている。
長々と後ろから突いたうえ、変えた体位は締め付けは強い。
いつもと違う方向から性器がキュキュッと絞られる。
流石に次元も達しそうなのだろう、答えず腰を振り続ける。
持ち上げた足をぐいっと押し上げ挿入を深くし、何度か出し入れしたあと
「いく、ぜ」
そう呟いて、次元はズンッと根元まで奥深く突きこんだ。
新たな体位での交わりに既に勃起していた五右エ門の性器がぶるぶると震える。
痛いくらい広げられた足がギチッと音を立てたような気がした途端、体内の奥の奥で次元が弾けた。
ドクドクと注がれる感覚に、五右エ門の後門が収縮する。
まるで最後の一滴まで搾り出そうとするかのようだ。
射精しても半勃ちのままの次元の性器。
荒い息を整える数秒間は動きが止まったが、すぐに次元は動きだす。
「よく、音が聞こえるだろ?ここ」
一瞬次元が何を言っているのかわからなかったが、すぐにさっきの問いへの答えだということに気づく。
「何を考えて・・・おるのだ」
大きい声を出したためか腹に力が入る。
睨みつけようと体を捩ると、体内の性器をギュと締め付けてしまった。
ムクムクと次元の性器が育つのが、内壁に伝わってくる。
「また、勃っちまった」
次元は笑って、大きく腰を揺らした。
ズル、と半分引き抜き、抱えた足を下ろす。
汗に濡れた白い肩を布団に押し付け仰向きにし、正常位といわれる体位をとると、抜いた半分をふたたび埋め込んだ。
「あけましておめっとさん」
チュッと唇に軽く口付けされて、五右エ門が時計をみるとちょうど零時。
「・・・おめでとう」
いまこのときに言うか。それもこの繋がった状況で。
少し呆れながらも根が素直な侍はきちんと応えた。
そんな五右エ門をズンとまた突き上げて、次元はニヤリと笑う。
「ということで、これからは姫始め」
「なっ」
絶句する五右エ門の髪に指を絡ませながら次元は楽しそうに言った。
「まだ108回には遠いぜ?」
「おぬし・・・」
「寺に近いからな。窓をあけたら鐘の音が響くだろ?
ここの鐘は約30秒間隔だってよ。108回を30秒間隔、つまり54分。
まだ折り返し地点、楽しもうぜ」
言葉と共に強い突き上げがくる。
同時にボーーンという鐘の音も響く。
「ば、馬鹿かっ!」

次元の動きは除夜の鐘の音に合わされていたのだ。
鐘が鳴るタイミングで強く激しく突き上げる。
一定の、30秒毎の間隔で、鐘の音に耳を傾けながら動いていたのだ、この男は。
いつ、なぜ、こんなことを思いついたのかは知らないが、こんなことのために誘ったのかと思うと心底呆れる。

そんな五右エ門の体を次元の手が這い回りはじめた。
さっきの交わりでは与えられなかった体への愛撫。
なかなかイケなかったのは次元の動きが緩慢だったせいだけでなく性器への愛撫がなかったからだったのだ。
触れれば強い快感を得ることができる性器への愛撫がなかった分、快感がいつまでも体内に持続していた。
だが、今度は後門以外の場所を放っておく気はないらしい。
リズムに乗って突かれながら、性器を握られて白い体が仰け反る。
ずっと放置されていた性器は小さな刺激にも反応し、強い快感を生む。
「あっ」
意志に反して、体はどんどん反応する。
次元の思惑通りになるのは癪に障るが、そんな気持を吹き飛ばすくらいの快感。
惜しみなく与えられる快楽に、五右エ門の思考力は瞬く間に吹き飛ぶ。
悶え始めた白い体と淫らな表情を浮かべる顔を、次元はじっくり眺める。
みているだけでゾクゾクする妖しさだ。
五右エ門相手だと、際限なく行為を続けられる気がする。
いや、気がするのではなく、本当に続けられる。
なんど射精しても、五右エ門に反応する性器はすぐに勃起してしまうのだ。
自分を性欲が強いとか絶倫だとか思ったことはなかった。
五右エ門を抱くようになって、もしかしたら俺は、と思うようになったがどうもこれは五右エ門限定の衝動らしい。
「今年も煩悩を捨てられそうにないぜ」
そう呟いて次元は組み敷いた体を突き上げる。
舌を絡ませ肌を撫で回し合いながら、鐘の音が止んだことも気がつかずに抱き合う。
結局、深夜深くなって五右エ門がもう無理だと泣いて許しを請うまで延々と行為は続いた。




翌朝起き上がれなくなった五右エ門は、そのまま寝正月を過ごすことになった。
規則正しい生活をおくる侍にそれは耐えられないことだったのか。
宿にいる間、次元の誘いは五右エ門に受け入れて貰えなかった。

1年の計は元旦にあり。
それは五右エ門に適用されるのか、次元に適用されるのか。
まだわからない。
 
 
 
 
 

■JOYA NO KANE■
   

    
 
 
   
 ■あとがき■
ジゲゴエ年末年始ネタ。
『除夜の鐘』に合わせて突きまくる次元のお話でした。
・・・すみません、アホネタで。

奴はそれがしたくって五右エ門を温泉に招待したのです。
次元の煩悩の数は108つでは足りないかもしれません・・・
あ、でも結局は『ゴエをヤリたい』一心なので
煩悩の数は1個しかないのかも!?
ということは聖人に近い ってこと?<バカ

ま、とにかくジゲゴエロが書きたかっただけなのでした(笑)





 
 

 

 

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