■夢十夜 〜第六夜〜■
 
 
 

 
「五右エ門」
名前を呼ばれて五右エ門は振り返った。
廊下の壁によりかかった次元がこちらを見つめている。
目は帽子の下に隠れてしまっていてみえないが絡みつくような視線を感じる。
「なんだ、次元?」
足を止め振り返った五右エ門に次元がゆっくりと近づいてくる。
「俺が言ったこと・・・覚えているか?」
「おぬしが言ったこと?」
そういわれてもすぐには思い浮かばない。
ちょっと小首を傾げ考え込む姿をみて次元は笑った。
「忘れちまったのか?重要なことを言ってやったのに」
「重要なこと?すまぬ、すぐには・・」
言いかけた五右エ門の腕をガシリと掴みそのまま地面に引き倒す。
倒れた衝撃で一瞬無防備になった五右エ門に襲い掛かり、その両手を後ろ手にして引き抜いたネクタイでひとつに縛り上げた。
「次元っ!?」
驚き見上げた視界にニヤリと笑う次元が映る。
表情も口元も笑いの形をとっているのに目だけは笑っていない。
獲物を狙う野獣の目だ。
「言ったろ?今度はヤるって。遠慮はしねぇってよ」
そういわれれば確かにこの前、そう言われた。
だがあれは夢でだったはずだ。
なんだ、これは。どういうことだ。これも夢か。夢の続きなのか。
わけがわからずパニックを起こしかけた五右エ門に構わず次元はことを進めていく。
腰紐を解き乱暴に袴を引き下ろす。
袴は膝から足元に固まって纏わりつき足の動きを拘束した。
秘部を覆う褌も無情にも解かれた。
着物の襟を引き下げ上半身を露にする。縛られた腕に着物が絡みついた。
うつ伏せにされ腰を高くあげさせられた五右エ門はようやくパニックから脱っし我に返った。
これから何をされるのか。
獣のような体位がすべてを物語っているようで、五右エ門の躯は恐怖で固まる。
全身に冷汗をかいて背筋が引き攣り、床に着いた膝がガクガクと震える。
「い、やだ」
ようやく搾り出した声は掠れている。
縛られた腕ごと背中を押されて、肌蹴た上半身と引き攣った頬が床に押さえつけられた。
腰がぐいっと強い力で引き上げられ、ますます尻を次元に差し出す格好にされる。
「や、やめてくれ」
背後から発せられる次元の気は、喰らいつく獣のようで抵抗を一切許さない力を持っていた。
いつもなら斬鉄剣の一振りで敵を蹴散らす五右エ門だが、精神的にも肉体的にも抵抗を封じられ弱弱しく懇願することしかできない。
「まさか」
クックック、と笑う声とジッパーを下ろす音が混ざり合う。
空気に晒され恐れ慄く後孔に濡れた肉が擦り付けられた。
「ひっ」
腰を振って反らそうとするが両手でガシリと腰を固定され、逃げることが出来ない。
その間にも堅い亀頭がヌルヌルと双丘の谷間を上下する。
「いや、だ、頼む」
「そうやって・・・俺を煽るなよ」
欲情に塗れた声。
そして、次元の動きが止まる。
谷間への刺激が止まり、五右エ門の躯が反射的に安堵して微かに緊張を緩ませた。
その瞬間を見逃さず、次元は一気に貫いた。
「うっああああーーーーー!!」
全身が強張り喉の奥から悲鳴がほとばしる。
逃げようと引かれる腰はまったく微動だにせず、後孔は次元の性器を深々と根元まで咥え込んでいた。
なんとも表現しようのない感覚。
痛みなのか圧迫感なのか快感なのか。
五右エ門には判断できない。
だが、次元は確実に快感を得ているようで満足気に呟いた。
「すげぇ、イイ。これがお前の中か」
確認するように、腰を回し内壁を掻き回す。
「ああ、もう我慢できねぇ」
そういい捨てると、次元は爆発的な勢いで腰を前後に振りはじめた。
「ひぃっ」
五右エ門の喉の奥から引き攣れたような悲鳴が発せられる。
後孔から入り込んだ熱い肉の棒が内臓を擦り上げ最奥を貫く。
次元の股間が白い尻に当たりパンパンと肌が打ち合う音が響く。
激しく強烈な交わり。
五右エ門への配慮もなにもなく、次元は思うがままにその躯を喰らいつくす。
追うのは快楽、ただそれだけ。
床に片頬を押しつけられた歪む横顔を見つめながら、次元はその後孔を犯し続ける。
五右エ門は抵抗することも声を噛み殺すことも出来ず獣の体位で、ただひらすら次元の動きに翻弄されその欲を直腸に注がれ続けた。
 
 
 
「はっ!」
五右エ門は目を覚ましカバッと躯を起す。
体中、汗だくで心臓がバクバクと鳴っている。
「な、なぜ・・・なぜ、こんな夢ばかりをみるのだ!」
悲痛な声が暗い部屋に響いた。
 
 
 
 
 

■YUMEJUUYA-DAIROKUYA-■
   

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