６９

寝台のうえに脚を投げ出して座るレゴラスは。
うっとりとした表情である一点を見下ろしていた。

■６９■

くちゅくちゅと淫らな音が響いている。
そして荒く吐きだされる息使い。

それが長い足の間に顔を埋め必死に口を動かすフロドのものなのか。
快楽を受けて愉しんでいるレゴラスのものなのか。
よくわからないが、もうそんなことはどうでもよかった。

白いシーツの上で蠢くふたつの躯には既に衣服はない。
曝け出された肌は既にじっとりとした汗に濡れていた。

くるくるとした柔らかそうな髪が下肢を擽る。
股間に顔を埋めるフロドの顔は髪に隠れてしまって見えない。
レゴラスは手を伸ばすとフロドの前髪をかきあげた。

現れた白い額には玉の汗が浮かび。
高揚した肌はうっすらとピンク色に染まっている。
半分伏せられた瞳は長い睫に隠れてみることは出来ないが。
レゴラスの男根を支え持っているフロドの小さい手や。
先端を舐める紅い舌がチラリと見えて、レゴラスの欲望を煽った。

溢れ出る先走りを舐めとろうと小さい舌がせわしなく動く。
しかし、舐めとる先から滲みでてきてすべてを拭いとることが出来きない。
フロドの唾液とレゴラスの先走りが流れ落ちて、男根をヌルヌルと光らせている。
その滑りを借りてフロドの手が上下に動きだした。
にゅちゅぬちゅとした水音を立て側面を根元から先へとかけて擦すりあげる。
舐めとることを諦めたのかフロドは大きく口をあけ、男根の先端を咥えた。

「っ･･･」

柔らかい口内に敏感な先端を包まれてレゴラスが微かに呻いた。
快楽を含む呻きはフロドの耳に届き、それは快感としてフロドの躯を突き抜ける。
自分の行為でレゴラスに快楽を与えている。
その事実がどうしようもないほど興奮を煽る。

レゴラスの男根を咥え、その幹を摩擦し、根元の袋を柔らかく揉む。
一方的に奉仕しているフロドに、レゴラスはまったく触れていないというのに。
その男根は勃起し先走りを垂らしはじめていた。

「フロド･･･」

吐息と共に甘く名前を呼ばれて、フロドはレゴラスを見上げた。
男根を咥えたまま潤んだ蒼い瞳でみつめてくる恋人の様に、レゴラスはもう我慢の限界だった。

フロドの躯をヒョイと抱き上げて、くるりと回転させる。
起していた上半身を軽く倒したレゴラスの胸元にフロドの下肢が乗った。

「レゴラス？」

突然、体位をかえられてフロドが焦ったようにレゴラスの名前を呼んだ。
その頭を上から押さえて、自分の股間にフロドの顔を押し付ける。

「このままで･･･続けて？」

ふたりの躯は上下逆になっていて。
逞しい胸元をまたいだフロドの下肢はレゴラスの前に曝け出されていた。

ぷるぷると震える男根も。
つるりとした小さな双丘も。
その間でひくつく後門も。
欲望を彩るすべてがレゴラスの目前にある。

羞恥に躯中が焼けつきそうで、フロドは躯を捩ったが。
目の前にあるレゴラスの男根をみて動きをとめた。
自分の欲望をみられているのと同時に、自分もまたレゴラスの欲望を隅々までみているのだ。
それに気がつくと恥ずかしさ以上の興奮がフロドを襲った。

手を添えなくても倒れそうもないほど起立した男根を上から咥え込み。
ふたたび手と口でそれを愛しはじめた。

フロドの愛撫を受けてレゴラスも動きはじめる。
綺麗なピンク色の小さな後門。
それを舌の先でつつくとフロドの躯がビクリと震えた。
皺の数を数えるようにじっくりと舐めながら、胸に押し付けられていた男根を握り込む。

「ウ･･･ゥン･･･ッ」

鼻にかかった甘い喘ぎが下肢から聞こえてくる。
しかし、フロドの口淫はとまらない。
それどころか手や口の動きがますます激しくなる。

レゴラスは微かに喘いだあと、満足げに微笑んだ。
こんなに積極的なフロドにお目にかかることはあまりない。

先走りで濡れる男根を掌の中に包みこみ上下に擦りあげる。
舌先で、側面で、後門を舐め解していく。
日頃レゴラスを受け入れることに慣れた後門はすぐに柔らかく緩んで、もの欲しそうに収縮をはじめた。
硬く尖らした舌先をねじり込み、内壁を舐めるとフロドの嬌声が響いた。

「やめないで、続けて」

腰を浮かし突き上げて、喘ぐために離れた口へ自らを差し込む。
片手でフロドの頭を押さえつけて、口内深く、喉まで男根で犯した。
喘ぎながらもレゴラスの要求に応えようと動くフロドが愛しくて堪らなくなる。

柔らかい双丘に口付けを降らせながら、解した後門へゆっくりと指を沈みこませた。
待ち構えていたかのように絡みついてくる、内壁。
熱くてしっとりと潤んだ後門は、すぐに複数の指を難なく受け入れた。
バラバラと指を動かし体内を激しく掻き回す。

後門と男根を愛されながらも、フロドも必死になってレゴラスを愛した。

ぴちゃぴちゃと舌と男根が鳴り。
くちゅくちゅと指を後門が鳴る。

体内を駆け巡る快感は耐え切れないほど大きくなっていく。
相手を愛し感じさせているという感覚は肉体的を襲う快楽と交じり合ってひとつになり
いつも以上の興奮と快感をお互いに与える。

長い間フロドからの愛撫を受けていたレゴラスの最期は近かった。
一緒にいこうと、小さく囁いて、レゴラスは躯を横たえた。
上に乗っていたフロドの躯は寝台に落ちて、横向きでお互いの下肢に顔を埋める形になる。
一瞬、口を離したがすぐにむしゃぶりついてきたフロドの片足を持ち上げると
レゴラスは触れれば達しそうな程、反り返ったフロドの男根を咥えた。
ホビットの男根は躯通りに小さく、すべてが口の中に納まる。

後門を嬲られているうえに、男根をしゃぶられて、強く吸引されて。
フロドの脳内は真っ白にスパークした。
その衝撃のまま、フロドも口内の男根を強く強く吸い上げた。

そして。
ほぼ同時にふたりは絶頂を迎えた。

吐き出す快楽と吐き出される快感。
喉の奥に叩きつけられるお互い精液を。
悦びを持って喉を鳴らしてのみほしたのだった。
　
　
　
　
　
　